戯曲:かく

A 始末をかく

欠損を引き起こす動作が欠くであり、同様に人体を掻き、水を掻く。
後に見るためにかくと、文字を書き、絵を描くことになる。
かくことは快楽をともない生死にいたる影響を持つ。
始末とは最初と最後、はじまりとおわりのことであり、うまれて死ぬことである。
始末をつけるとは、型付き、掃除をし、構成を決め、決着をつけること。
例えば作品は、作者が始末をつけたものである。
例えば連載中のマンガは、恐らく作者の中でも先がわからないと想像されながら読まれうるが、
完結したマンガは始末がついている。
だから、連載中は始末を欠いている。
始末が欠けているのは、何から欠けているのか。
それは何かを書いたことにはならないのか。
 

B かり

動物を狩り、植物を苅り、カリという語は、自然から借りるからきている。
人生も仮住まいというように、生きているのは、何かから借りた、仮の姿であるので、
拝借の借りという言葉が、一時的の仮に使われるようになった。
例えば、演技をするとき、私は私をかりている。
では私に私をかしているのは誰か。


始末をかく

2014〜2018
演劇


戯曲:岸井大輔



Scratch Settlement

2014〜2018
play

dramas: Kishi Daisuke


2015.7 始末をかく2「こころをよむ」/ART ZONE(京都)